哲学概論 シラバス
哲学概論 シラバス
コースの目的: 本コースは、哲学の主要な分野と概念を概観し、哲学的思考の方法を学ぶことを目的とします。日本学術会議の哲学教育課程編成上の参照基準を参考に、論理的思考力、批判的思考力、問題解決能力の涵養を目指します。
コースの目標: 本コースを修了した学生は、以下の能力を習得することを目標とします。
- 主要な哲学的概念と歴史的背景を理解する。
- 哲学的な問いを立て、論理的に考察する能力を身につける。
- 異なる哲学的立場を比較・検討する能力を身につける。
- 批判的思考力と問題解決能力を高める。
各回の授業内容:
第1回:哲学入門 ― 哲学とは何か? 哲学の定義、哲学の歴史的展開、哲学の諸分野の紹介、哲学を学ぶ意義について概観する。
第2回:古代ギリシア哲学 ― ソクラテス、プラトン、アリストテレス ソクラテス、プラトン、アリストテレスの哲学思想を概観し、その影響を考察する。
第3回:ヘレニズム哲学 ― ストイシズム、エピクロス主義 ヘレニズム哲学における主要な学派であるストイシズムとエピクロス主義の特徴と教義を解説する。
第4回:中世哲学 ― キリスト教思想とスコラ学 アウグスティヌス、トマス・アクィナスなどの代表的な思想家をとりあげ、中世哲学の特徴を分析する。
第5回:ルネサンスと近代哲学への移行 ルネサンス期における人文主義と、近代哲学への橋渡しとなる思想家たちを考察する。
第6回:近代哲学Ⅰ ― デカルト、スピノザ 近代哲学の出発点となったデカルトの合理主義と、スピノザの自然哲学について学ぶ。
第7回:近代哲学Ⅱ ― ライプニッツ、ロクク、ヒューム ライプニッツのモナドロジー、ロククの経験論、ヒュームの懐疑論などを学ぶ。
第8回:カントとその影響 カントの批判哲学を解説し、その後の哲学への影響を考察する。
第9回:ヘーゲルとドイツ観念論 ヘーゲルの弁証法と絶対観念論について解説する。
第10回:19世紀の哲学 ― キルケゴール、ニーチェ、マルクス 存在主義の先駆者キルケゴール、ニーチェの超人思想、マルクスの歴史唯物論を学ぶ。
第11回:20世紀の哲学Ⅰ ― フッサール、ハイデガー 現象学の創始者フッサールと、存在論的解釈学のハイデガーの思想を学ぶ。
第12回:20世紀の哲学Ⅱ ― ヴィトゲンシュタイン、サルトル 言語哲学のヴィトゲンシュタインと、存在主義のサルトルの思想を学ぶ。
第13回:倫理学入門 ― 道徳とは何か? 倫理学の主要な立場(義務論、功利主義、徳倫理など)を紹介する。
第14回:政治哲学入門 ― 国家と正義 政治哲学の基本的な概念と、正義論に関する主要な議論を紹介する。
第15回:まとめと今後の展望 本コースで学んだ内容のまとめと、哲学の今後の発展について展望する。